2026
9/16
【コラム】「ばあちゃん、また来るよ」
それから数年後、祖母も静かに旅立ちました。
祖母の遺骨は、生前に家族で話し合っていたとおり、祖父たちと同じ永代供養墓へ納められました。
Sくんは今でも、帰省するとそこへ立ち寄ります。
祖母が長年磨いていた、あの墓石はもうありません。二人で並んで草を取ることもなくなりました。
それでも、手を合わせると、自然に話したいことが浮かんできます。
仕事のこと。家族のこと。最近あった、ちょっとしたうれしい出来事。
祖母が昔、お墓の前で祖父に話しかけていたように、Sくんも心の中で近況を伝えます。
ふと、あの日の祖母の声を思い出しました。